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都市の土地を最大活用!等価交換の可能性

公開日:2024/04/30
都市の土地を最

土地の有効活用を検討する際、等価交換は注目すべき選択肢の一つです。

等価交換とは土地所有者同士が所有する土地の権利を交換する制度で、古くから存在する仕組みながら、

近年では相続税対策や資産の有効活用などの観点から、改めて脚光を浴びています。

等価交換の最大の特徴は、土地の所有権を完全に移転させずに、所有者同士で権利を交換できる点にあります。

具体的には、土地の評価額に基づいて等価な交換比率を決定し、それぞれの権利持分を調整することで、

従来の形状や地積を変更することができるのです。

つまり、狭小で形状の悪い土地を、より広く利用しやすい土地に交換する、といったことが可能になります。

等価交換は、物理的に土地を移動させるのではなく、権利の交換を行うため、土地の境界線を実際に動かす必要がありません。

このメリットから、近年では都市部を中心に、土地の有効活用手段として活用事例が増えてきました。

例えば、老朽化した賃貸アパートや商業ビルの建替え時に、隣接地との等価交換を行えば、より広い面積を確保でき、

収益性の高い大型物件の建設が可能になります。

また、相続税対策として、生前に子供たちに分割して渡す際に、等価交換により物件を集約化すれば、

将来の相続手続きを簡素化することもできます。

さらに、資産の有効活用の観点からも、等価交換は有用です。

例えば立地条件や利用用途に合わない物件を、等価交換によって最適な物件に変更することで、

賃料収入アップや売却価値の向上が期待できるでしょう。

このように、等価交換は土地の権利調整を行うだけで、物件の資産価値を高められる可能性があり、相続対策や収益向上、

資産の流動化など、様々な目的で活用できる、注目の土地活用手法なのです。

等価交換がメリットとなるケース

等価交換は、様々なシーンで有効に活用できる手法です。主なメリットのあるケースとして、以下の3点が挙げられます。

賃貸用アパートや店舗の建替え

老朽化した賃貸アパートや商業ビルを建て替える際に、等価交換は大きな力を発揮します。

隣接地との等価交換を活用することで、敷地面積を拡大できます。特に都市部の狭小地では、

十分な敷地を確保することが難しいケースが多いため、等価交換は重要な選択肢となります。

広い面積を確保できれば、より大規模な集合住宅や商業ビルの建設が可能になり、開発事業の収益性が格段に高まります。

一棟あたりの収益が大きくなれば、建物の高級化やサービス向上などの付加価値を盛り込めるため、

収益向上に大きく寄与するでしょう。

さらに、新しい建物の設計の自由度が広がることも大きなメリットです。

相続税対策

相続発生時の対策としても等価交換は有効活用できます。

生前に子供たちに不動産を分割して渡す場合、等価交換により物件を集約化すれば、将来の相続手続きを大幅に簡素化できます。

分散した資産を一か所に集約すれば、相続時の手続きコストを抑えられるだけでなく、資産価値の分散も防げます。

また、等価交換を活用すれば、取得時の課税特例を受けられるケースもあり、相続税の課税価格を減額できる可能性があります。

節税効果を最大限引き出せば、相続人への負担を大幅に軽減できるでしょう。

資産の有効活用

立地条件や利用用途に合わない不動産を保有している場合、等価交換を活用すれば、有効活用が可能になります。

例えば、住宅地の古いアパートを商業地のマンションに交換すれば、収益力は格段に上がります。

立地の良い物件に入れ替えることで、賃料収入のアップや売却価値の向上が期待できます。

リノベーションなどの単なる内装変更では難しい、根本的な資産の収益力向上を図れるのが等価交換の大きな強みです。

不動産オーナーにとって、資産の最大活用を図る上で 等価交換は重要な選択肢となるでしょう。

このように、不動産開発、相続対策、資産の有効活用など、さまざまなシーンで等価交換はメリットを発揮します。

特に大規模物件になればメリットは大きくなるため、専門家に適切にアドバイスを受けながら検討することが重要です。

等価交換のプロセス

等価交換は、土地所有者同士の合意に基づいて行われますが、その実現までには複数のステップを経る必要があります。

主なプロセスは以下の3点です。

土地評価と交換比率の決定

まず初めに、交換する土地の正確な評価を行い、等価な交換比率を決定しなければなりません。

この評価作業は、不動産鑑定士や土地家屋調査士など、専門家に依頼することが不可欠です。

適切な価格査定なくしては、等価交換そのものが成り立たないためです。

様々な要素を総合的に勘案します。

例えば、住宅地と商業地では地価が大きく異なるため、単純な面積比では等価とはいえません。

評価の際には、土地の地積(面積)はもちろん、立地条件、地目(土地の種類)、権利関係、利用状況、開発許可の有無など、

また、道路に面していない遺残地は価値が極端に下がるため、敷地条件の違いも重要なポイントとなります。

こうした観点から、経験豊富な専門家による適正な評価が極めて重要になってくるのです。

権利調整と地積の確定

次に、交換後の権利関係の調整と、新たな地積の確定を行います。

従来の土地の持分を比率に応じて分配し、新たな土地の権利を設定する作業が必要になります。

権利者が複数に及ぶ場合は、合意形成が難航することもあり、調整は一筋縄ではいきません。

このプロセスでは、法務局への申請など、官公庁での手続きも求められます。

新たな地積測量のほか、登記、地番の変更なども伴うため、専門家のサポートを受けながら進める必要があります。

新たな土地建物の引渡し

最後に、新たに取得した土地と建物の引き渡しを行います。立木や既存の建物があれば、別途精算や手続きが必要になります。

また、賃借人がいる場合は、契約の承継なども検討課題となり、交渉が伴うことがあります。

新しい土地の引き渡しが完了した後も、必要に応じて境界の実地確認や、地籍調査への対応といった作業が生じる可能性があります。

このように、等価交換には様々な段階を経る必要があり、スムーズな進行には、開始時からの綿密な準備と、

プロによる丁寧な対応が欠かせません。

特に大規模物件になればなるほど、手続きの複雑さは増すため、専門家の助言を仰ぐことが不可欠なのです。

等価交換の事例

等価交換は、都市部における土地の有効活用において活発に行われています。

高い地価が付く主要都市では、限られた土地資源を最大限活用することが重要だからです。

ここでは東京や大阪を中心に、具体的な等価交換事例を紹介します。

東京・世田谷区での事例

この地区では、老朽化した木造アパート5棟が等価交換を行い、十分な敷地面積を確保しました。

周辺6人の地権者と2年がかりの交渉を重ね、最終的に2,200坪の一体地が実現。

そこに総戸数150戸の高級賃貸マンションが建設されました。

最寄り駅徒歩5分と好立地だったこともあり、時価総額は80億円を超える大型物件になりました。

建物の設計では高級感を意識し、広々としたエントランスロビーやプライベートジム、ゲスト用スイートルームなどの

高付加価値サービスが提供されています。

東京・港区の再開発事例

旧い店舗ビルや事務所テナントが集まる地区で、大手デベロッパーが中心となり等価交換を実施。

8年の歳月を経て、地権者17人から計1万坪の土地を取得。低層の老朽ビルにかわり、高さ200mの超高層オフィスビルと

商業施設からなる大規模複合施設が建設されました。

デベロッパー予想の販売総額は1,500億円を上回る見込みで、最上階にはレストラン展望施設も設置。

港区の新たなランドマークとしての名を馳せる計画です。

大阪・北区の相続対策事例
 複数の不動産を兄弟で相続していた同家では、等価交換により散在する資産を集約しました。

マンションや店舗、事務所ビルなど計11物件を等価交換で3物件に集約。

その上で家族信託を設立し、資産を一体化。相続手続きの簡素化を図るとともに、税負担の大幅な軽減にも成功しました。

具体的には相続税が2億円以上軽減され、遺産分割の効率化も図れたとのことです。

大阪・中央区の街区再編

中央区の一部商店街では、空き家や空きビルが目立つ状況でした。

そこで、地権者数十人の合意を得て、広範囲にわたる等価交換により街区再編を行いました。

街区再編された土地を一か所に集め、老朽空き家跡地に大規模複合商業施設を建設。

エリア価値の向上とにぎわい創出を目指しています。

この施設には、商業テナントのほかフードコートや子育て支援施設、医療モールなども備えられ、年間売上高100億円を

見込む集客力の高い施設となっています。

このように、等価交換は東京や大阪などの主要都市において、開発、収益力向上、相続対策、街づくりなど多様な目的で実践されており、

土地の有効活用を考える上で絶大な力を発揮しています。限られた都市空間を最大限活用する重要な手法なのです。

等価交換に向けた準備

等価交換は、土地の有効活用において大きな可能性を秘めた手法ですが、同時に様々な準備が求められます。

スムーズな等価交換を実現するためには、以下の3点を意識した早期の準備が不可欠です。

早期の検討と専門家への相談の重要性

等価交換は複雑な手続きを伴うため、検討の初期段階から専門家に相談することが重要です。

不動産鑑定士や司法書士、税理士など、各専門分野の有力者に助言を仰ぐことで、手続き全体をシミュレーションし、

トラブルのリスクを最小限に抑えることができます。

特に収益物件の開発や資産の効率的な引き継ぎを念頭に置く場合、専門家との緊密な連携は必須です。早期の相談により、

様々なリスクを未然に回避し、等価交換のメリットを最大限に引き出すことが可能になるのです。

事前の綿密なシミュレーションを経ることで、円滑な交渉が期待でき、想定外の事態にも適切に対処できるようになります。

関連法令の確認

等価交換には、土地の評価方法から権利調整、登記手続きに至るまで、様々な関連法令が存在します。

土地関連の民法や不動産登記法はもちろん、相続税路線価等の税制、都市計画法など、規制面での確認も欠かせません。

初めて等価交換を行う場合は特に、ひとつひとつ関係法令を確認していく必要があります。

見落としや理解不足があれば、トラブルの原因になりかねません。こういった側面からも、専門家の適切な指導は不可欠といえるでしょう。

法令遵守は当然の前提ですが、専門家の深い知見を活用することで、合法的な範囲内での最大限のメリットを引き出すことができます。

節税対策の検討


等価交換を行えば、様々な場面で節税のメリットを得られる可能性があります。

例えば物件の取得時に課税の特例を受けられるケースがあり、相続税の課税価格の減額も期待できます。

しかし、実際に節税メリットを享受できるかは、的確な知識と綿密な対策が必要不可欠です。

単に等価交換を行えば自動的に節税できるわけではありません。

この点において、税理士などの専門家との連携は極めて重要になってくるのです。

節税に関する最新の法令動向や判決を確認し、最適な対策をたてることが肝心です。

このように、等価交換を有効に活用するためには、早期の段階から、様々な角度からの準備が求められます。

専門家の助言を仰ぎながら、手順を一つ一つ着実に進めていくことが、トラブルを防ぎ、メリットを最大化するコツなのです。

まとめ

本コラムでは、土地の有効活用手段として注目される等価交換について、その概要と具体的な活用事例、

導入に向けた準備事項などを解説してきました。

等価交換とは、土地所有者同士が所有する土地の権利を交換する制度です。

物理的に土地を移動させるのではなく、権利の交換を行うことで、従来の土地の形状や地積を変更することが可能になります。

このメリットから、開発事業の収益向上、相続対策、資産の有効活用など、多様なシーンで活用が広がっています。

特に都市部において、等価交換は賃貸住宅や商業施設の建替え、大規模開発、街区再編など

土地の最大活用を実現する有力な手段として実績を重ねてきました。

東京や大阪などの主要都市での具体的な事例を紹介したように、等価交換を経て広大な敷地を確保し、大型収益物件の建設や高級マンション開発、

エリア価値向上につなげた実例が多数存在します。

一方で、等価交換には複雑な手続きを伴うため、事前の綿密な準備が欠かせません。

検討の初期段階から専門家に相談し、関連法令の確認や節税対策などを checken することが重要です。

スムーズな権利調整と、メリットの最大化につなげるためには、プロの適切な指導を仰ぐ必要があるのです。

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