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原野の土地活用術 ~埋もれた資産を掘り起こす方法~

公開日:2024/05/15
原野の土地活用術 ~埋もれた資産を掘り起こす方法~ (1)

土地は誰もが持っている大切な資産でが、利用されていない土地、いわゆる原野は全国に多数存在しています。

このような原野は単に放置されているだけでなく適切な管理が行われないと雑草が生い茂ったり、不法投棄されるなどのリスクもあります。

一方で、原野は潜在的な活用価値を秘めた貴重な資産とも言えます。

都市部の宅地需要の高まりや、再生可能エネルギーへの関心の高まりなどを背景に、原野の有効活用が注目されるようになってきました。

所有者にとって、原野は非常に手間のかかる資産かもしれません。

しかし、上手に活用すれば収益源にもなり得ます。

例えば、太陽光発電所の用地として貸し出したり、農地として活用したりすることで、新たな収入を生み出せるのです。

さらには、レジャー施設の建設用地としても価値があるでしょう。

本コラムでは、所有者の皆さまが原野の土地を活用する際の事例や留意点などをご紹介します。

埋もれた資産を掘り起こし、有効活用するためのヒントが詰まっていますので、ぜひご一読ください。

原野の土地活用の重要性

原野の土地を適切に活用することは、単に資産の有効活用という点だけでなく、社会的にも大きな意義があります。

まず、原野の土地を太陽光発電所の敷地として活用することで、再生可能エネルギーの導入が促進されます。

化石燃料に頼らずクリーンな電力を生み出せるため、地球温暖化対策に貢献できます。

発電所の建設や運営で新たな雇用も生まれる可能性があり、地域経済の活性化にもつながるでしょう。

また、原野を農地として利用することも重要です。

国土の7割が山間部の日本では、農地の確保が常に課題となっています。

耕作放棄地が増え続ければ、食料自給率がさらに低下してしまいます。

一方で、原野を新規開拓すれば、新たな農地を生み出すことができます。

地産地消はもちろん、高付加価値農作物の生産拠点として活用できれば、農業の発展と地域の活性化にもつながるはずです。

さらに、原野の土地をレジャー施設の用地として活用することで、地域の観光資源を生み出すチャンスにもなります。

リゾート施設やキャンプ場、ゴルフ場などを設置すれば、観光客の誘致による地域経済の活性化が期待できます。

自然に恵まれた環境を活かしたアウトドア体験施設なども考えられます。

地域の魅力向上やにぎわい創出の起爆剤となり得るでしょう。

原野の土地活用は、景観保全や自然環境保護の観点からも重要です。

放置された原野は雑草が生い茂り、火災のリスクが高まるだけでなく、動植物の生態系にも悪影響を及ぼします。

しかし、適切に管理された原野は、自然と人間活動が調和した貴重な空間となり得ます。

活用方法次第では、環境保全と経済活動の両立が可能になるのです。

さらに、原野を有効活用することは、地域コミュニティの活性化にもつながります。

例えば、耕作放棄地の解消による新規農業者の確保は、人口流出に歯止めをかける効果が期待できます。

また、観光資源の開発は、地元住民の雇用創出や関連産業の起業を促進し、地域に新たな活力を与えるでしょう。

こうした好循環が生まれれば、原野活用は地域社会の持続的発展の起爆剤ともなり得るのです。

このように、原野の土地活用は、所有者個人の資産運用はもちろん、環境問題、食料問題、地域経済・社会の活性化など、

幅広い分野にメリットをもたらします。

ぜひ、この機会に原野活用の可能性を検討されることをおすすめします。

原野活用の事例

前セクションでお伝えした通り、原野の土地活用には様々なメリットがあります。

次に、実際にどのような形で原野が活用されているのか、代表的な事例をご紹介しましょう。

太陽光発電事業への転用

再生可能エネルギー促進の機運が高まる中、原野を太陽光発電所の敷地として活用するケースが増えています。

例えば、青森県六ケ所村では、原子力施設の立地に伴う補助金で取得した原野約16haを、

メガソーラー発電所の用地として活用しました。

傾斜地も含まれる手つかずの原野を整備し、発電パネルを設置。年間発電量は約1,400万kWhにのぼります。

他にも、山梨県富士川町の約15haの原野に、パネル設備容量約2.6MWの太陽光発電所が建設されています。

県内最大級の規模で、発電した電力は町内の公共施設などに供給されています。

耕作放棄地の解消と再エネ導入の一石二鳥を実現した好例と言えるでしょう。

農業への活用

現代の農業は、効率化や規模拡大が進んでいますが、農地不足は深刻な課題です。

そこで、原野を新たに農地として開拓・活用する動きもあります。

例えば、北海道千歳市では、市の農業体験研修施設の隣接地約9haの原野を、新規就農者向けの研修農園に転用しました。

実際に農業に従事しながら技術を習得できる、実践的な研修の場を提供しています。

また、同じく北海道の上富良野町では、町有地の原野約10haを民間企業に貸し出し、農園の開設を支援しています。

旧耕作地の再生も含めた取り組みで、さまざまな規模の農園が誕生。

野菜の生産拠点が整備されつつあります。

レジャー施設の建設

自然豊かな原野は、リゾートやアウトドア施設の立地に適した環境です。

福島県South大木ビレッジでは、原野の別荘地約40haが事業者によってリゾート施設に転用されました。

山あいの自然を生かしたコテージやキャンプ場、ハイキングコース、パン工房などの施設が整備され、首都圏からの観光客に人気です。

一方、青森県西目屋村では、標高800mの高原に広がる約15haの原野に、農家民宿やキャンプ場、ワイナリーといったレジャー施設が

開設されています。

壮大な自然を満喫しながらアクティビティを楽しめる場所として注目を集めています。

このように、原野の土地活用には様々な選択肢があります。

発電事業、農業、観光業などの分野で、実際に原野が新たな資源として活かされている実績があります。

地域の実情に合わせ、最適な活用方法を見つけることが重要でしょう。

原野活用の注意点

原野の土地活用にはメリットが多いものの、注意すべき点もいくつかあります。

うまく活用するためには、法的な手続きや環境面への配慮、地域住民への説明など、様々な準備が必要不可欠です。

まず最初は、土地の権利関係の確認が欠かせません。

原野の所有者や境界線などを正確に把握し、権利関係を明確にする必要があります。

所有者不明の土地については、法的な手続きを経て所有権を確保しなければなりません。

このあたりは専門家に相談し、しっかりと準備しておくことが重要です。

次に、原野の土地利用を変更する際は、都市計画法や農地法、環境関連法などの法令を順守する必要があります。

開発行為には許可が必要だったり、農地転用には条件があったりと、様々な規制があります。

また、環境アセスメントを実施し、動植物への影響を最小限に抑える対策も求められます。

事業者は国や自治体の窓口と密に連携し、手続きのプロセスをしっかりと踏む必要があります。

さらに、地元住民への十分な説明と理解の醸成も欠かせません。

原野の活用には、騒音、景観変化、渋滞など、周辺環境への影響が避けられません。

事前に詳細な事業計画を公開し、住民説明会を開くなどして、理解と協力を得ることが不可欠です。

地域に根差した合意形成が円滑な事業推進の鍵となるでしょう。

その他にも、地形の改変に伴うコストの増大、アクセス道路の確保、用地の分筆・併合手続きなど、様々な準備が求められます。

慎重な事前調査と計画立案が必要不可欠です。

専門家のアドバイスを仰ぎながら、綿密な準備を重ねることが成功のカギとなります。

原野活用には財務的なリスクもあります。開発費用が過大になれば採算が合わなくなる危険性があります。

特に太陽光発電事業では、パネル設置のための地形改変コストが大きな負担となる可能性があります。

また、農業の場合は天候不順などによる収穫量の変動が収支を左右します。

レジャー施設では施設運営コストや需要変動のリスクなどにも留意が必要です。

事業の採算性を十分に見極めた上で着手することが肝心です。

原野の土地活用には大きなメリットがありますが、同時に多くの課題もあります。

法令順守はもちろん、環境保護と地域住民の理解という大前提を押さえた上で、慎重に事業を進めることが肝心です。

財務リスクにも注意を払いながら、中長期的な観点から事業計画の精査を怠らないことが何より重要となります。

土地活用のプロに相談しよう

原野の土地活用には多くのメリットがある一方で、法的な手続きや環境対策、地域住民への説明など、克服すべき課題も少なくありません。

このように、原野活用には高度な知識と経験、そして慎重な準備が欠かせません。

そこで、プロの専門家に相談することをおすすめします。

経験豊富な不動産コンサルタントや土地活用のスペシャリストなら、ご自身の原野を最適な形で活用するための方策を的確に

アドバイスしてくれるはずです。

プロに相談するメリットは、何と言っても「専門知識」と「実績」にあります。

法令順守の手続きはもちろん、環境アセスメントの実施方法、事業採算の精査、金融機関への資金調達の相談など、

プロならではの高度なノウハウを備えています。

過去に数多くの原野活用の実績を持つ専門家なら、成功のポイントをご教示いただけるでしょう。

加えて、専門家に相談する際には、「最新の制度活用」や「行政支援を受けられる可能性」などのアドバイスも期待できます。

原野活用に関する国や自治体の補助金制度があれば情報を提供してくれますし、許認可手続きの円滑化についても力になってくれます。

さらに、原野を最大限に活かしきれるよう、様々な活用方法の組み合わせも提案してくれます。

例えば、「太陽光発電所のスペースを残して一部を農園に活用する」「アクティビティ施設とレストランをセットでオープンする」など、

付加価値の高い複合的な利用法をご提示いただけるかもしれません。

専門家に相談するもうひとつのメリットは、「的確な投資計画の立案」と「金融機関の紹介」です。

適切なタイミングでの事業着手や資金調達の方法、地価の見通しなど、中長期的な投資計画の点でもプロのアドバイスが役立つでしょう。

さらに、プロなら資金調達に不可欠な金融機関とのパイプもあり、スムーズな融資手続きをサポートしてくれます。

もちろん、原野活用においては、地主さま自身の熱意や創意工夫が何より大切です。

しかし、プロの専門家に相談することで、課題解決へのヒントが得られ、思わぬ視点に気付けるはずです。

適切なアドバイスを受けながら、着実に準備を進めることが成功への近道となるでしょう。

一人で悩むよりも、専門家に相談するメリットは大きいと言えます。

積極的にプロの力を借りて、ご自身の原野をいかに最大限に活用するかを探っていきましょう。

長年の知見に裏付けられたアドバイスは、必ずや原野活用の糧となってくれるはずです。

まとめ

本コラムでは、原野の土地の有効活用術について解説してきました。

日本全国に点在する原野は、潜在的な価値を秘めた貴重な資産です。

発電事業、農業、観光業など、様々な分野で活用の事例が出てきています。

原野の活用は、所有者にとっては資産の有効活用につながりますが、地球環境保護や食料安全保障、地域経済の活性化など、

社会的にも大きなメリットがあります。

未利用地の解消や環境負荷の軽減、地域の雇用創出などに寄与できるからです。

一方で、法的な手続きや、環境対策、地域住民との調整など、くれぐれも注意を払う必要もあります。

専門家のアドバイスを仰ぎながら、綿密な事前準備を行うことが何より大切です。

原野を有効に活用するかどうかは、所有者の皆さま次第です。埋もれた資産を掘り起こし、地域社会に新たな価値を生み出す

素晴らしい機会といえるでしょう。

ぜひ、この好機を生かしていただければと思います。

私たち大倉では、「TOTIKATSUplus」を通して、土地活用、資産運用などに関するHow toや成功事例、アドバイス術などをご紹介しております。

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